ターヘル・アナトミアと解体新書ほか医学関係の古書を出張買取しました

書名：水戸藩医学史
著者：石島弘
出版社：ぺりかん社
発行年：平成8年（1996）

書名：日本医学史 決定版
著者：富士川游
出版社：日新書院
発行年：昭和16年（1941）

書名：日本の精神医療史 明治から昭和初期まで
著者：金川英雄
出版社：青弓社
発行年：平成24年（2012）

書名：ドクトル・シモンズ 横浜医学の源流を求めて
著者：荒井保男
出版社：有隣堂
発行年：平成16年（2004）

書名：微候 記憶 外傷
著者：中井久雄
出版社：みすず書房
発行年：平成16年（2004）

医学に関する古書は医療関係者ほか研究者などから需要があります

「医学」とは人体の構造・機能・疾病について研究し、さらに予防・診断治療を行う学問のことを言います。エジプトに「現存する最古の医学書」と考えられているものがありますが、その中には紀元前3世紀にはすでに現代と変わらない診療手順を行ったことが記述されいます。また、記録上最古の医者・女医も古代エジプトに存在したと考えられています。

日本も古代より医療が行われており、当時は呪術を主体としたものだったとされています。その後、多くの僧侶が仏典とともに渡来、仏教思想により新しい医療技術をもたらし古代日本の医療に影響を与えました。
982年に『医心方』（現存する日本最古の医学書）が丹波康頼によって編纂され、室町時代になると漢方が広まり、安土桃山時代頃には本格的な西洋医学が伝わったと考えられています。

江戸時代になると日本初の西洋医学書の翻訳書と言われている『解体新書』が前野良沢と杉田玄白によって刊行されました。この『解体新書』はドイツ人医師クルムスの解剖学書『Anatomische Tabellen』のオランダ語訳『ターヘル・アナトミア』を日本語訳にしたものです。
蘭方医であった杉田玄白が解剖を見学した際に所持していた『ターヘル・アナトミア』と実際の解剖を見比べ、その正確さに感銘を受け前野良沢とともに翻訳を始めたとされています。はじめて西洋の言葉を翻訳するということ、さらにそれまでの医学と異なる内容も多いことから世に受け入れられないと考え、翻訳の目処がついたところで『解体新書』の一部を抜き出したパンフレット『解体約図』を発行します。その翌年、翻訳を始めて4年後となる1774年に『解体新書』を刊行し、将軍に献上しました。刊行後は医学の発展、西洋の書物の翻訳、人材育成など様々な分野において影響を与えたと言えます。

愛書館中川書房では杉田玄白訳『解体新書 全5冊』ほか『和蘭医方纂要 全5冊』『コレラ病論 全2冊』『難病治験方 全2冊』『骨度正誤図説』『灸焫要覧』といった江戸時代に刊行された和本など医学書の古典籍の古書の出張買取を承っております。
また、『日本医学史の研究 全5冊』『解体新書を中心とする解剖書誌』『近世名医伝 全3冊』『千島革新の生命 医学全集 全11冊』『精神医学書 上下』『幕末維新尾張藩医史』『福井県医学史』『江戸時代医学史の研究』『杉田玄白日記』『図説日本の”医”の歴史 上下2冊』など様々な医学に関する古書も取り扱っております。
医学に関する書籍は研究者・専門家、医療関係者などから需要があり、特に江戸時代に刊行された和本など医学書の古典籍の古書は喜ばれます。医学関係の古書の整理・売却にお悩みの際は愛書館中川書房までぜひお気軽にご相談ください。

東洋医学に関する古本の買取強化中！

このほか愛書館中川書房では『東洋医学古典注釈選集 全6冊』『百々家本 東洋医学稀書選集 全12冊』『臨床漢方診断学叢書 全30冊』『漢方原典攷注集 全8冊』『鍼灸医学典籍集成 全10冊』『中薬大辞典 全5冊』『傷寒論脈證式 全8巻6冊』など漢方や鍼灸ほか東洋医学に関する古書の出張買取も承っております。東洋医学に関する書籍は専門性が高く、古いものでもお探しの方はいらっしゃいます。お手元に気になる書籍がありましたらお気軽にご相談ください。

書名：近世漢方医学書集成 全120冊
出版社：名著出版
発行年：昭和54年（1979）

書名：東洋医学善本叢書 全8冊
出版社：東洋医学研究会
発行年：昭和56年（1981）

愛書館中川書房は東京都内はもちろん、神奈川県・埼玉県・千葉県といった関東を中心に全国へ出張買取にお伺いしております（内容・量・地域によっては出張や買取りができない場合があります）。研究所や大学のほか、鍼灸整骨院といった医院などへの古書出張買取りの実績もございます。経験豊富な店主または店長がお伺いし買取りをさせていただきますので、遺品整理・引越し・リフォーム・断捨離などに伴う蔵書の整理は愛書館中川書房にぜひお任せください。

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