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東京都港区六本木にて展覧会「建築の日本展」が開催中

4月25日（水）より森美術館（港区六本木）にて「建築の日本展その遺伝子のもたらすもの」が開催されています。

六本木ヒルズ・森美術館15周年記念展建築の日本展

会場：森美術館（東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階）
会期：4月25日（水）～9月17日（月・祝）
休館日：会期中無休
開館時間：月・水～日10:00～22:00 （最終入館 21:30）、火曜日のみ17:00まで（最終入館 16:30）
入館料：一般1,800円　高校・大学生1,200円　4歳～中学生600円　シニア（65歳以上）1500円

旧石器時代から縄文時代にかけて日本列島にアジア大陸や南アジアの島々から人類が移動して住み始めるようになりました。日本の建築はそういった人々の住居から始まったと考えられます。各地にある縄文時代の遺跡からは住居の内部に貯蔵用の穴や炉といった設備が多く発掘されており、そういった発掘成果により高度な建築技術や様式が縄文時代から存在していたと考えられています。

天皇を頂点とする貴族階級が成立した古墳時代には、大陸から建築技術が伝わったことでそれまでと比べて住居の建築は発展していきます。その後、仏教伝来により多数の仏寺が建立されていきますが、この時代に建てられたとされている法隆寺は現存する世界最古の木造建築として広く知られています。平安時代になると建築様式も日本独自のものとして発展していき、上級貴族のための住宅様式「寝殿造り」などが造られます。
天下統一の時代には城郭建築が発達し、天守が築かれ華やかな障壁画で装飾された御殿が造られていきます。室町時代に始まった茶の湯は千利休によって大成しさらに草庵茶室を完成させます。同じく千利休が建てたとされる日本最古の茶室建造物「待庵」は国宝指定されており、日本の建築様式の一つである「数寄屋造り」の原点とも言われています。

庶民文化の栄えた江戸時代には娯楽施設である劇場や遊廓、さらには善光寺・浅草寺など大規模な本堂が造られるようになります。幕末になり居留地が設置されると外国人の住居をはじめ教会などの洋館が建てられ、西洋建築の技術を取り入れるようになっていきます。この頃から建築は近代化のために西洋から学ぶべき技術として捉えられるようになり、芸術・美術としての意識は弱まっていきます。
さらに震災によって大きな被害を受けたことから耐震構造技術への関心が高まるなど建築は工学的な学問として考えられるようになっていきます。こうした中で西洋から鉄筋コンクリート構造が導入され、建築技術は大きく発展していきます。その後、耐震構造技術も進み、それまで約31mに制限されていた規制が撤廃されたことで超高層建築が建てられるようになります。現在、丹下健三・安藤忠雄・槇文彦など日本国内外問わず高い評価を得る建築家は多く、日本の建築は世界から注目されています。

縄文時代から現代建築まで、展示総数400点を超える圧巻のスケール！

今回森美術館で開催される展覧会「建築の日本展その遺伝子のもたらすもの」では〈可能性としての木造〉〈超越する美学〉〈安らかなる屋根〉〈建築としての工芸〉〈連なる空間〉〈開かれた折衷〉〈集まって生きる形〉〈発見された日本〉〈共生する自然〉の日本の建築を読み解く鍵となる9つの章で編成されており、100のプロジェクト・400点を超える多彩な展示によって、日本建築の歴史や未来像を見ることができます。

〈展示作品〉
伝千利休「待庵（原寸大）」
丹下健三「自邸（1/3の模型）」
隈研吾「梼原・木橋ミュージアム」
フランク・ロイド・ライト「帝国ホテル（正面中央部入口）」
齋藤精一＋ライゾマティクス・アーキテクチャー「パワー・オブ・スケール」

その他、江戸期に大工棟梁に代々受け継がれ普及した秘伝書、明治初期に作られた擬洋風建築の模型、フランク・ロイド・ライトの作品集、シャルロット・ペリアンが藁でデザインした寝椅子など貴重な資料や模型などが展示されています。

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カテゴリ：即売会・展覧会情報