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東京都港区にて展覧会「琉球 美の宝庫」が開催されます
7月18日(水)よりサントリー美術館(東京都港区)にて特別展「琉球 美の宝庫」が開催されます。
琉球 美の宝庫
会場:サントリー美術館(東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア3階)
会期:7月18日(水)~9月2日(日)※作品保護のため会期中展示替有
休館日:火曜日
開館時間:10:00~18:00、金・土は10:00~20:00 (最終入館は閉館30分前まで)
入館料:一般1,300円 高校・大学生1,000円 中学生以下無料
1429年から1879年の450年間、琉球諸島を中心に存在した王国が琉球王国(正式名「琉球国」)です。最盛期には奄美群島と沖縄の島々から先島諸島までを統治していたとされ、この範囲の島々は「琉球列島」とも呼ばれていました。離島の集まりということから総人口は17万人ほどの小さな王国でしたが、中国(当時の明・清)やマラッカ王国(マレー系イスラム港市国家)などとの交易が盛んであり栄えていたとされています。日本や中国、朝鮮や東南アジア諸国などの影響を受けながら独自の文化を築き、海上王国へと発展していきます。
美術史学上「琉球絵画」という呼称は確立されていませんが、琉球という場所で描かれた絵画のことを総称して「琉球絵画」と言います。宗教画・花鳥画・山水画・人物画などに分けられ、表現技法にそれぞれ特徴が見られます。当時の宮廷絵師はこれらすべてに対応できることを求められたため、同じ絵師でも画題によって表現画風が異なることもあったとされています。「神猫図」「雪中雉子の図」などを手がけた殷元良や国王の肖像画を多く手がけた向元瑚などが琉球の代表的絵師として挙げられます。
現在、京友禅・加賀友禅・江戸小紋と並ぶ日本の代表的な染物「紅型」は、琉球王国時代に王族や貴族の衣装を摺込みの手法で染められていたことが始まりだと言われています。その後、中国やインドなどの技法も取り入れながら独自の紅型が誕生したとされています。
また、当時の絵師らは漆器や着物の図案、王宮内や寺院の美術工芸品、建造物の装飾などを一手に引き受けていました。朱・緑の漆に沈金技法を用いた作品、朱漆に螺鈿の作品、朱漆に沈金・箔絵・堆錦といった技法が用いられている漆芸作品が多くあります。
豊かな自然と風土で育てられた華やかで美しく洗練された芸術性は先人達によって今日に伝えられています。
琉球絵画・染織・漆芸作品を中心に琉球王国の美を紹介!
サントリー美術館は開館から「生活の中の美」をテーマとしており、絵画・陶磁・漆工・染織など国宝や重要文化財を含む約3,000点の収蔵品が集められています。紅型・琉球漆器をはじめとする琉球の美術もコレクションのひとつの核をなしてきました。
今回サントリー美術館で開催される展覧会「琉球 美の宝庫」では琉球絵画・染織・漆芸などの作品が展示されます。本展は第1章「琉球の染織」、第2章「琉球絵画の世界」、第3章「琉球国王尚家の美」、第4章「琉球漆芸の煌き」、エピローグ「琉球王国の記憶」の5つの章で構成されています。首里王府を治めた尚家に継承された「国宝 琉球国王尚家関係資料」は必見です。時代を超えて受け継がれている琉球王国の美の輝きが美しいコレクションによって堪能できます。
〈展示作品〉
「白地流水蛇籠に桜葵菖蒲小鳥模様衣裳」
「雪中雉子之図」座間味庸昌(殷元良)筆
「玉冠(付簪) 国宝 琉球国王尚家関係資料」
「美御前御揃 国宝 琉球国王尚家関係資料」
「紅色地龍宝珠瑞雲模様衣裳 国宝 琉球国王尚家関係資料」
「朱漆椿密陀絵沈金椀」 ほか
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カテゴリ:即売会・展覧会情報
2018年7月17日
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