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『北村季吟古註釈集成』ほか国文学の学術専門書を出張買取いたします

愛書館中川書房では『北村季吟古註釈集成全50冊』ほか国文学（日本古典文学）に関する学術専門書を買取りしております。

書名：北村季吟古註釈集成 44冊＋別巻6冊全50冊
著者：北村季吟
出版社：新典社
発行年：昭和51年（1976）

『北村季吟古註釈集成全50冊』と一緒に買取りさせていただいた国文学（日本古典文学）や漢文学に関する書籍については「『北村季吟古註釈集成』ほか国文学・漢文学関係の古書を出張買取」にてご紹介しております。

古典作品の古注釈に関する叢書ほか国文学（日本古典文学）に関する学術専門書は研究者などから需要があります

『北村季吟古註釈集成全50冊』は江戸時代前期に活躍した国学者のひとりである北村季吟が記した注釈書をまとめたものです。
『土佐日記抄』『伊勢物語拾穂抄』『枕草子春曙抄』『大和物語抄』『源氏物語湖月鈔』『徒然草文段鈔』『徒然草拾穂抄』『和漢朗詠集註』『八代集抄』『新勅撰和歌集口実』『続後撰和歌集口実』『百人一首拾穂抄』『古今集序抄』『假名列女傳』『女郎花物語』『歌仙拾穂抄いわつつじ』の計16作品が収録されています。
なお、北村季吟は国学者としてだけでなく俳人・歌人としても活躍しており、俳書や名所・名勝記なども執筆しています。

国学とは江戸時代前期の学者である戸田茂睡・下河辺長流・契沖などにより中世歌学を批判するところから始まった学問であり、『万葉集』『古今和歌集』『新古今和歌集』といった和歌集、『伊勢物語』『大和物語』といった歌物語（和歌にまつわる説話を集成した物語文学）など古典作品の研究・注釈が行われました。
なお、学者によっては歌学以外にも幅広い範囲を扱っており、国語学・国文学・歴史学・地理学・有職故実・神学とも関係しています。賀茂真淵・田安宗武・荷田在満・本居宣長・小沢蘆庵・平田篤胤・塙保己一・伴信友などが国学者として知られています。

なお、「古注釈」とは古い時代に成立した注釈、または現在からみて古い注釈を指す専門用語です。単に「古注」ともいいます。
『伊勢物語』『古今和歌集』『源氏物語』といった日本の代表的な古典作品には、研究者が「古注」と称する書籍群が存在し、主に国学が勃興する以前つまり江戸時代前期までに成立したものを「古注」といいます。これらは歌学者・連歌師・公家などによって記された注釈書のであり、当時は相伝者以外に公開されなかったものも多く存在します。
なお、『源氏物語』は注釈書の時代区分が他作品と比べて細かく、平安時代末期から室町時代初期のものを狭義の「古注」、室町時代中期から江戸時代初期のものを「旧注」、江戸時代中期から江戸時代末期のものを「新注」といいます。北村季吟の著書である『源氏物語湖月鈔』は広義には「古注」に該当しますが、厳密には「旧注」となります。

日本古典文学作品の「古注」をまとめた叢書には、『北村季吟古註釈集成全50冊』のほか『未刊国文古註釈大系全18冊』『鉄心斎文庫伊勢物語古注釈叢刊全15冊』『源氏物語古註釈叢刊全10冊』『新古今集古注集成全8冊』『伊勢物語古注釈書コレクション全6冊』『和漢朗詠集古注釈集成全4冊』『万葉集東歌古注釈集成』などがあります。いずれも該当作品の研究では貴重な資料として国文学者などから需要のある書籍です。

【当店取扱書籍】

書名：加藤磐斎古注釈集成全7冊
著者：有吉保編
出版社：新典社
発行年：昭和60年（1985）