『古書の街』神田神保町の古本屋・愛書館中川書房の古本・古書買取サイト
『岩波文庫 リクエスト復刊』ほか岩波文庫の古本を出張買取しております。
岩波文庫は1927年(昭和2年)7月10日に創刊された日本初の文庫本シリーズです。ドイツのレクラム文庫を模範に、多くの人が手軽に学術的な著作を読めるようになるようにとの思いが込められています。戦争や恐慌など困難な時期にも中断することなく刊行を続け、多くの読者の熱狂的な支持を受けました。創刊当時に新聞広告に掲載され、現在も巻末に掲載されている宣言「読書子に寄す」は、創業者・岩波茂雄と哲学者・三木清の手によるものです。岩波文庫の創刊には喜んだ作家も多く、幸田露伴はわざわざ他の出版社から版権を買い戻して『五重塔』を刊行したそうです。
最初に刊行された作品は、小林一茶『おらが春・我春集』/正岡子規『病状六尺』/正岡子規『仰臥漫録』/夏目漱石『こころ』/幸田露伴『五重塔』/島崎藤村編『北村透谷集』/国木田独歩『号外』/樋口一葉『にごりえ・たけくらべ』/島崎藤村自選 『藤村詩抄』/武者小路実篤『幸福者』/倉田百三『出家とその弟子』/レッシング『賢者ナータン』/トルストイ『戦争と平和(1)』『闇の力』『生ける屍』/チェーホフ『伯父ワーニャ』『桜の園』/ストリントベルク『父』『令嬢ユリェ』/プラトン『ソクラテスの弁明・クリトン』/リッケルト『認識の対象』/ポアンカレ『科学の価値』/カント『実践理性批判』の23点です。夏目漱石『こころ』などは現在も版を重ねて読み継がれている大ロングセラー作品ですが、中には初版のみで絶版となった作品も多く、復刊を望む読者の声に応えて2006年には『岩波文庫創刊書目 復刻 全23冊セット』が刊行されました。
岩波文庫は定期的(かつては春と秋、現在は春)に読者リクエストによる復刊を行っており、当店では過去に『岩波文庫 リクエスト復刊(91年秋・92年〜97年春秋・99年・2001年・2003年)16箱セット』の取扱いがございました。
当時、商品価格は金額ではなく、約100ページを星★ひとつ分、20銭として表記していました。また、これぞ岩波文庫という唐草模様の装幀は日本画家・平福百穂が手掛けたもので、製本工程において本の上部を化粧裁ちしていないのも特徴です。当初はパラフィン紙のみで本体を包み、分野ごとに色の違う帯をかけていました。1960年代頃から他社の文庫は現在のようなカバーを導入し始めますが、岩波文庫は1982年(昭和57年)10月までこのスタイルを貫きました。岩波文庫は現在も概ね評価が定着した作品を収録するワイド版や、ジャンル外の作品を収録する岩波現代文庫、岩波同時代ライブラリーなど幅広く展開し、国内外の古典的価値を持つ文学作品や学術書などを幅広く収め続けています。
【当店取扱商品】
『岩波文庫の会 雑誌『文庫』復刻版1951~1960 全10冊』
『世界の民話 全11冊』
『岩波文庫特装版 日本の詩・世界の詩』
『歴史序説 全4冊』
『人性論 全4冊』
『スピノザ著作集 全9冊』(『神・人間及び人間の幸福に関する短論文』『知性改善論』『デカルトの哲学原理』『神学・政治論』全2冊『エチカ ―倫理学― 』全2冊『国家論』『スピノザ往復書簡集』セット)
『メゾンテリエ』モーパッサン 限定20部訳者自家版
ちくま文庫、講談社学術文庫など学術系文庫の買取強化中!
愛書館中川書房では、新版(カバーあり)で状態の良い岩波文庫を多数買取りさせていただいております。また岩波文庫以外にも、ちくま文庫やちくま学芸文庫、講談社学術文庫や平凡社ライブラリーなど学術系文庫の古本出張買取を行っております。古本買取の詳細につきましては、買取の流れをご覧ください。
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カテゴリ:取扱書籍 > 学術文庫・岩波文庫・ちくま文庫ほか
2017年6月21日
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