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映画、柔らかい肌 金井美恵子など映画関係の古書買取いたします。

愛書館中川書房では『映画、柔らかい肌』金井美恵子など、映画関係の古書を買取りしております。

映画、柔らかい肌
書名:映画、柔らかい肌
著者:金井美恵子
出版社:河出書房新社
発行年:昭和58年(1983年)発行

金井美恵子は、小説家、エッセイスト、映画評論家として幅広い分野で活躍する作家です。初期の頃から反リアリズム作家として執筆を続け、官能的かつ独特の長大な文体で人気を博してきました。小学6年生の時に早くも「作家以外のものにはならないと思い込んだ」という金井は、19歳で作家デビュー。処女作の『愛の生活』は太宰治賞の候補作となり、翌年には現代詩手帖賞を受賞しました。その後も数多くの作品を発表し、『プラトン的恋愛』では泉鏡花文学賞を、『タマや』では女流文学賞を受賞しています。現在では小説作品の発表減少しているものの、エッセイ・コラムなどの執筆を通して、さまざまな事象について鋭い洞察を向けています。

金井美恵子の辛辣な批評は熱心な映画好きからも人気を集めています

金井美恵子は大の映画好きとして知られ、その「毒舌」とも言える辛辣な映画批評も人気です。母親の影響で幼少期から映画館に通い続けていたという金井は、中学時代にフランスの映画運動である「ヌーヴェルヴァーグ」に衝撃を受けます。数々のエッセイの中でも、エリック・ロメール、アニエス・ヴァルダ、ジャン=リュック・ゴダール、フランソワ・トリュフォーなど、ヌーヴェルヴァーグを代表する映画監督たちの作品に多く言及しています。こうした映画作品は彼女の小説に度々オマージュ的に登場するばかりでなく、作品の視点や表現手法にも取り入れられています。例えばデビュー作である『愛の生活』では、その即興的な構成手法や文体のにヌーヴェルヴァーグの影響が指摘されます。

他にも、『怒りの葡萄』『駅馬車』などの映画で知られるハリウッドの巨匠ジョン・フォードをはじめ、成瀬巳喜男、アッバス・キアロスタミ、ロベール・ブレッソン、フリッツ・ラング、エルンスト・ルビッチ、ジャン・ヴィゴ、ルイス・ブニュエルなど、多岐にわたって映画批評を執筆しています。

また、最も評価する映画監督としては、フランスのジャン・ルノワールの名が度々あげられています。ジャン・ルノワールは印象派の画家オーギュスト・ルノワールの次男で、1920年代から1960年代まで活動しました。代表作としては、『ピクニック』、『ゲームの法則』、『大いなる幻影』などがあります。金井美恵子の小説に見られる官能的な文体には、ジャン・ルノワールの映画の影響が伺われます。自身も「すくなくともルノワールの映画と出あうことはなかったら、『柔らかい土をふんで、』という小説を書くことはなかったと確信をもって言える」(『ジャン・ルノワールの映画についての覚え書』より)と言及しているように、彼女の執筆活動は映画から多大なインスピレーションを受けているようです。

金井美恵子の主な小説作品としては、『プラトン的恋愛』『タマや』『柔らかい土をふんで、』『お勝手太平記』『ピース・オブ・ケーキとトゥワイス・トールド・テールズ』『恋愛太平記』『噂の娘』などがあります。エッセイ作品には、『目白雑録』シリーズ、『夜になっても遊び続けろ』、映画批評である『愉しみはTVの彼方に』など多数あります。

『映画、柔らかい肌』は、1983年に出版された映画にまつわるエッセイ集です。幼年期に通った映画館での「闇の記憶」を振り返り、ジャン・ルノワールやジョン・フォードの映画との出会い、ビクトル・エリセ、エリック・ロメールらの作品にまつわるエッセイ、最新の作品までの映画批評などを収録しています。

金井美恵子など映画に関する古本の買取強化中!

愛書館中川書房では『既視の街』(写真:渡辺兼人)『金井美恵子全短篇 全三冊』(署名入り)ほか、『世界映画全史 全12冊』『日本映画年鑑』『現代日本映画論大系 全6冊』『ゴダール全評論・全発言 全三冊』『映写幕上の独裁者』などの映画に関する古本の出張買取を承っております。お手元に気になる本がありましたらお気軽にご相談ください。
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