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英国人が見た新世界ほか世界史・歴史書の古本の出張買取をしています

愛書館中川書房では、『英国人が見た新世界帝国の画家ホワイトによる博物図集』ほか世界史など歴史に関する古本を買取りしております。

書名：英国人が見た新世界帝国の画家ホワイトによる博物図集
著者：キム・スローン、増井志津代訳
出版社：東洋書林
発行年：平成21年（2009）

「帝国の画家ホワイト」とは16世紀イギリスの芸術家ジョン・ホワイトのことです。1540年にロンドンで生まれたジョン・ホワイトは新世界（新大陸）での植民地確立を熱狂的に支持し、イングランド女王エリザベス1世に仕えた探検家の友人ウォルター・ローリーにより出資・組織化された殖民事業「ロアノーク植民地」の植民者遠征隊に参加しました。
最初の開拓では探検家および地図作成者として参加したジョン・ホワイトは、ロアノーク島の周囲の風景や先住民姿など、数多くの水彩画を作成しました。それらの作品は1590年に『アメリカ』というタイトルで出版されており、現在では東海岸のアメリカ先住民社会を知るための最も有益な作品と考えられています。現存しているオリジナルの水彩画は大英博物館で保管されています。
1586年にイギリスへと戻ったジョン・ホワイトは、同年再び第二の開拓の指導者として娘夫婦と共にロアノーク島へ赴きます。しかし先住民との関係悪化によりイングランドからの救援を求めるため、娘夫婦と新しく生まれた孫娘（アメリカ大陸で生まれた最初のイングランド系白人、ヴァージニア・デア）を含む115人の植民者を残してイングランドへと帰国。しかし英西戦争やスペインの無敵艦隊などの影響によりロアノーク島への帰還が困難となり、孫娘の3歳の誕生日である1590年8月18日に私掠船の遠征隊に乗ってようやくロアノーク島への再上陸を果たしますが、開拓地は荒廃し115人の植民者は誰一人見つかりませんでした。ジョン・ホワイトらは嵐のためロアノーク島を離れざるを得ず、植民者の消息は現在も不明のままです。
ロアノーク植民地と家族を失ったジョン・ホワイトのその後の人生はほとんど知られていません。娘と孫娘が生きていたことを決して諦めなかったものの新世界（ロアノーク島）へと戻ることはなく、余生をイングランドで過ごして1593年に亡くなりました。

ジョン・ホワイトの水彩画はアメリカ先住民の資料として需要があります

『英国人が見た新世界帝国の画家ホワイトによる博物図集』は大英博物館に所蔵されているジョン・ホワイトの作品をメインとし、先行研究や既存の画集、解説などを加えた博物図譜です。ジョン・ホワイトが描いた地図・海図、フロリダ・インディアンおよび西インド諸島の動物・植物・鳥・魚・薬草といったあらゆる珍しい動植物、イヌイットやインディアンなど先住民の姿や武器をありのままに描いた水彩画などの図版も多数収録されています。大英博物館に所蔵されている水彩画はめったに公開されないため、本書は新世界と呼ばれたアメリカの先住民であるアメリカ・インディアンの文化や暮らしぶりを知ることができる貴重な資料です。また、ジョン・ホワイトの人物像・絵画技法やロアノーク植民地のこと、ジョン・ホワイトの水彩画から版画を描き出したテオドール・ド・ブライに関しても触れられています。
筆者のキム・スローンは大英博物館で1880年以前の英国の素描・水彩画部門を担当する学芸員であり、訳者の増井志津代はアメリカ植民地時代のキリスト教信仰を中心に、南北戦争期（19世紀半ば）までの文学、宗教、思想を専門とする研究者です。

ヨーロッパや日本の植民地政策など歴史に関する古本の買取強化中！

愛書館中川書房では『植民地大鑑』『ドイツ内南洋統治史論』『イギリス植民地経済史』『北パラナ国際植民地開拓十五周年史』『南米移民研究』『重商主義植民地体制論』『世界の先住民全10冊』ほかヨーロッパ各国の植民地政策や新大陸・インディアンなどの歴史・文化に関する古本の出張買取を承っております。
また、『日本植民地異聞』『満洲年鑑全11冊』『朝鮮総督府編纂教科書全66冊』『満洲における植民地経済の史的展開』『朝鮮近代の歴史民俗誌慶北尚州の植民地経験』など日本の植民地政策に関する古本も買取りさせていただいております。お手元に気になる本がありましたらお気軽にご相談ください。
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カテゴリ：取扱書籍 > 歴史・戦争・江戸東京など