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ヴィクトリア朝の緋色の研究ほか、英国史・歴史書の古書を買取りします

愛書館中川書房では『ヴィクトリア朝の緋色の研究』ほか歴史に関する古本を買取りしております。

ヴィクトリア朝の緋色の研究
書名:ヴィクトリア朝の緋色の研究
著者:R・D・オールティック、村田靖子訳
出版社:国書刊行会
発行年:平成5年(1993)

ヴィクトリア女王がイギリス帝国(大英帝国)を統治していた1837年から1901年をヴィクトリア朝といいます。ヴィクトリア朝は産業革命により発達したイギリス帝国の絶頂期にあたり、世界初の万国博覧会にあたるロンドン博覧会の開催、鉄道網の発達、ゴシック様式建築の復興、美術の大衆化など経済的・文化的に発展した時代でした。
しかしその一方で産業革命による過酷な労働環境、児童労働、売春、衛生環境の悪化、伝統的食文化の破壊、食品偽装などの社会問題も多数発生しており、貧困層の人々は次々に亡くなるなど、非常に苦しい生活環境でした。失業者や貧困者による犯罪も発生したほか、連続殺人犯「切り裂きジャック」の出現やラトクリフ街道殺人事件など、残虐性・非道性の高い殺人事件も起こっています。そしてそれらの罪人を裁くための公開処刑も盛んに行われました。

イギリスにおける犯罪の歴史に関する本は、社会学者から需要があります

イギリスでは古くから見せしめのための公開処刑が行われており、12世紀から18世紀にかけて絞首刑の刑場とされていたロンドンのタイバーンでは、地元の人々によって見物人のための観客席が設置され、見世物として人気が集まりました。時にはロンドンの人口の3分の1にあたる20万人以上が集まり、時には観客席が崩れて座っていた人々が亡くなる事故が起こったといいます。
タイバーン刑場が閉鎖してからはニューゲート監獄で公開処刑が行われました。ヴィクトリア朝初期には庶民の娯楽として膨大な数の見物客が集まっており、1807年には見物客が殺到したために100人以上が圧死、有名な殺人事件では中流階級や上流階級の女性が傍聴席に並んでいたなど、身分を問わず殺人・事件・公開処刑に興味を持っていたことが分かります。
1868年、イギリスでは公開処刑が廃止され、1998年には死刑制度そのものが全面的に廃止となりました。

『ヴィクトリア朝の緋色の研究』はヴィクトリア朝文学を研究している英文学者R・D・オールティックが、ヴィクトリア朝の犯罪を中心とした社会史を題材として執筆した研究書です。ヴィクトリア朝における殺人事件への関心の高さ、チャールズ・ディケンズの小説など実際の殺人事件を題材にして書かれた文学作品や演劇脚本、膨大な量の裁判記録をもとに描き出した殺人事件の詳細などが丁寧に記されています。

英国史ほか歴史に関する古本の買取強化中!

愛書館中川書房ではイギリスほかヨーロッパの国々の歴史に関する古本の出張買取を承っております。『ヴィクトリアンパンチ 図像資料で読む19世紀世界 1841‐1901 全7冊』『イギリス植民地経済史』『イギリス救貧法史論』『イギリス支配とインド社会 19世紀前半北インド史の一研究』『イギリス近代株式会社法形成史論』など、お手元に気になる本がありましたらお気軽にご相談ください。
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カテゴリ:取扱書籍 > 歴史・戦争・江戸東京など

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