『古書の街』神田神保町の古本屋・愛書館中川書房の古本・古書買取サイト
和本・唐本・浮世絵・古地図・絵巻など古典籍を出張買取いたします
東京都千代田区神田神保町の古本屋・愛書館中川書房では、和本・浮世絵・絵巻物・古地図・唐本・古文書・書画幅ほか古典籍を出張買取しております。
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【買取事例】
「長野県佐久市にて古典籍(和本・浮世絵)・国文学等の古本を出張買取」
「静岡県富士宮市にて和本などの古典籍を出張買取いたしました」
和本・浮世絵ほか江戸時代までに書写・出版された古典籍は専門家や研究者などから需要があります。
慶應4年(1868年)以前に出版・書写された書籍のうち、内容・形態がともに優れ価値が高い書物のことを古典籍といいます。その形態は和本(写本・版本)・唐本・古文書・肉筆浮世絵・錦絵・絵巻物・奈良絵本・古地図・書画幅など様々です。
日本の伝統的な製本法によって製作された書籍のことを和本(和装本)といいます。広義には巻子本も含まれますが、古書業界では「和本」というと粘葉装のように料紙を糊で綴じた草子本や、袋綴装や綴葉装といった料紙を糸で綴じた冊子装本を指すことが多いです。
粘葉装は二つ折りにした紙の山の部分に細く糊をつけ、重ね合わせることで本の形にする製本方法の一種であり、本を開いたときの形状が蝶々に似ていることから胡蝶装ともいいます。中国から日本に伝わったのは平安時代初期のことであり、仏書・辞書・和歌集などで用いられました。ただし糊が取れると本紙がバラバラになってしまうほか、糊を好む紙魚(虫の一種)によって糊の付いている部分の本紙が食べられてしまうため、時代が下るにつれ次第に用いられなくなりました。
粘葉装の代わりに主流になったのが、糊の使用量が少ない冊子装本です。特に、料紙の文字面が外側になるように二つ折りにしてから複数枚重ね、折り目の反対側の端に穴を開けて糸で綴じる袋綴装は、江戸時代に木版出版が隆盛した際に主流となりました。なお、同じく糸を用いる綴葉装は数枚の料紙を重ね合わせて二つ折りにしたものを複数重ね、背の部分を糸で綴じたものになります。
江戸時代に印刷技術が発展するまで、冊子装本など和本の多くは手書きで複製された写本が主でした。書き写された写本には必ず基となった原本が存在し、編著者が書いたものは自筆本または自筆稿本といいます。こちらも広義には写本に含まれます。日本では木版印刷や活版印刷が普及するまでは写本が主流であり、古文書・記録資料・編纂資料などが写本で伝わっています。
写本が作られた書物の中には原本が現存しているものと、すでに失われているものがあり、例えば『古事記』『日本書紀』『万葉集』『古今和歌集』『源氏物語』『枕草子』などは後世の写本が現存最古となっています。そして人の手で書写されるがゆえに誤読・誤字脱字・加筆などが起こることもあり、写本の製本方法や使用されている料紙、筆跡や言語的な特徴などから、より原本の成立時期に近い書写年かつ忠実な内容の写本(最善本)の特定が進められています。
なお、写本に記されている作成者・年紀・作成意図といった奥書や印判が歴史学・書誌学・言語学などの研究において重要な資料になるため、最善本でなければ価値がないということではありません。また、本文箇所においてもただ転写するのでなく解釈などが加えられている写本も存在しており、例えば平安時代中期の公卿にして歌人である藤原定家の写本群は「定家本」として高く評価されています。
写本『佐渡年代記』
なお、版本においては平安時代後期から鎌倉時代にかけて興福寺などの寺院で開版された春日版、鎌倉時代に高野山金剛峰寺で出版された高野版、宋刊版の影響を受け京都の寺院で開版された五山版、ヨーロッパの印刷機で金属活字を用いたキリシタン版など時代や地域によって異なる印刷方法が用いられました。
キリシタン版など一部を除いて日本の版本は木版印刷(整版)が主流であり、ページごとに版木が彫られています。一字ずつ印字する活字印刷は近世初期に日本へ伝来(古活字版)しましたが、文字数が多く膨大な量の活字が必要であり再版の手間も大きかったことから、広くは普及せず私家版(自費出版)などで細々と続きました。
版本『戦国策正解』
日本で出版技術が発展して読書という教養が一般にも広まったのは江戸時代のことであり、現存している和本の多くは江戸時代の木版印刷です。そのため近世初期までに出版された版本はそもそもの流通数も少なく現存数も限られているため、研究者や専門家などから需要の高い古典籍です。
また、江戸時代に多く刷られた木版印刷の場合も、版木は印刷すればするほど版木がすり減るため、文字や挿絵が綺麗な初版の方が後刷りと比べて需要があります。特に菱川師宣『新板美人絵づくし 全3冊』、吉田半兵衛『好色一代女 全6冊』、葛飾北斎『新編水滸画伝 全9編全90冊』、歌川広重『絵本江戸土産 全10冊』、歌川国芳『應現於竹物語』のように浮世絵師や日本画家が挿絵・口絵などを手掛ける読本・浮世草子・草双紙・洒落本・滑稽本といった文芸作品などの初版本は蒐集家などからも人気があります。
葛飾北斎画『頼豪阿闍梨恠鼠伝 全8編9冊』
日本の伝統的な製本方法で作られた冊子を和本というのに対して、中国で出版された書籍が漢籍(線装本)です。そのなかでも清以前の中国で刊行され日本に輸入された書籍のことは唐本といい、中国で出版された書を日本で復刻・翻刻したものは和刻本といいます。
唐本『大字精校 唐人説薈』(別名「唐代樷書」)
和本や唐本といった書籍以外に古典籍といわれるのが浮世絵・錦絵・絵巻・掛軸ほか美術作品、絵図や城郭図ほか古地図などの地理史料、起請文・印判状・朱印状・書簡ほか古文書といった紙ものです。
絵巻「岐蘇駅路図」
古地図「分間江戸大絵図」
浮世絵の場合は1枚で1つの絵が完成しているものもあれば、3枚や5枚で1組となっているものもあります。揃っている(絵が完成している)か否かで買取金額が大きく変わりますので、蔵や倉庫から品物を見つけられた際はお見落としのないようご注意ください。
なお、歌川広重『名所江戸百景』『東海道五十三次』、歌川国芳『通俗水滸伝豪傑百八人』『木曽街道六十九次』といった名所絵や人物画などの連作は、江戸時代に摺られた状態の良いものであれば、全ての絵が揃っていなくても蒐集家の方などから需要があります。特に浮世絵師が直接彩色を指示した初刷の浮世絵は、後刷りのものと比べて色使いが豊富・繊細かつ鮮やかなため人気があります。また、鬼や妖怪などが描かれている作品は日本文化を好まれる外国の方などからも喜ばれます。
浮世絵「源三位頼政鵺退治 3枚続」
なお、錦絵などの浮世絵がまとめて折帖に貼り付けられている場合、大きさを揃えるために上下左右がトリミングされていることがあります。余白部分であれば良いのですが、絵の部分が切り取られていると美術作品としての価値は下がってしまいます。
浮世絵貼込帖のうち「東海道五十三駅の内 岡崎八ツ橋村 3枚続」
和本・唐本・浮世絵・古地図・絵巻・古文書ほか古典籍の買取強化中!
愛書館中川書房では文学・国学・歴史・地誌・仏教・神道・易占・美術・書道・医学・古典芸能・武道・風俗ほか江戸時代までに書写・出版された和本・唐本・浮世絵・古地図・絵巻・古文書・書簡・掛軸といった古典籍の出張買取を承っております。
出張費は無料ですので、遠方のご実家に眠っている品物、大学などの研究室で保管されている品物などについてもお気軽にご相談ください。遠方かつ少量の場合は宅配買取でも対応させていただきます。
【買取事例】
「古今茶道全書ほか茶道関係の和本を宮城県より宅配買取いたしました」
「牛痘発蒙や虎狼痢治準ほか江戸期医学の和本(古典籍)を出張買取」
「二代目歌川国貞ほか美人画などの浮世絵・錦絵を出張にて買い取り」
書名:古今茶道全書 全5冊
著者:紅染山鹿庵
出版社:吉岡伊兵衛・水田甚左衛門板
発行年:元禄7年(1694)
『訂正補刻 絵本漢楚軍談 全20冊』『精校海国兵談全10冊』『理趣釈秘要鈔 全12冊』『信長記 全15巻8冊』『鍼灸抜萃大成 全7冊』『洛中大火夢物語』「勧進大相撲八景雨中戯ノ図 3枚続」「狭客日本魂於迷府大猛勇顕 3枚続」「豊国揮毫奇術競」「金沢城下絵図」など、お手元に気になる古典籍(和本・浮世絵等)がありましたらお気軽にご相談ください。
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