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谷中安規『方寸版画集 創刊号 幻想集』など創作版画を出張買取いたします
愛書館中川書房では、谷中安規『方寸版画集 創刊号 幻想集』や恩地孝四郎・川上澄生・前川千帆・平塚運一ほか『新東京百景 全100枚』など創作版画の作品を買取りしております。
書名:方寸版画集 創刊号 幻想集
著者:谷中安規
出版社:創作版画倶楽部
発行年:昭和8年(1933)
備考:限定500部
版画家・挿絵画家である谷中安規の新作手摺り創作版画10点を収めたのが『方寸版画集 創刊号 幻想集』です。詳しくは「谷中安規の創作版画『方寸版画集 幻想集 創刊号』を出張買取いたしました」にてご紹介しております。
作品名:新東京百景 全100枚
著者:恩地孝四郎・川上澄生・前川千帆・平塚運一ほか
出版社:創作版画倶楽部
発行年:昭和4年(1929)~昭和7年(1932)
備考:非売品 限定50部
『新東京百景 全100枚』は恩地孝四郎・諏訪兼紀・平塚運一・川上澄生・深沢索一・藤森静雄・逸見享・前川千帆といった大正時代から昭和時代の版画家8人が、関東大震災による被害から復興し始めた東京の風景を描いた創作版画集です。詳しくは「恩地孝四郎ほか新東京百景(創作版画)や新版画等の木版画を出張買取」をご覧ください。
『方寸版画集 創刊号 幻想集』や『新東京百景』ほか戦前に制作された創作版画は蒐集家や愛好家などから人気があります
「創作版画」とは主に明治時代末期から大正時代にかけて制作された自画自刻自摺の木版画のことです。江戸時代に普及していた「錦絵」は絵師・彫師・摺師が協力して制作しましたが、創作版画は下絵の作成・彫り・摺りを全てひとりで行います。そのため制作される数が少ない場合が多く、もともとが非売品や少部数で現在流通数の少ないものは特に収集家などから好まれます。
一方、錦絵と同じように分業で制作されたものは「新版画」と区別して呼ばれています。
創作版画は山本鼎が明治37年(1904)に与謝野鉄幹主宰の雑誌『明星』に刀画「漁夫」を発表したことから始まります。山本鼎は小学校卒業後に木版工房で版画職人をしていましたが、他人の下絵を彫るだけの職人に満足できず明治35年(1902)に東京美術学校西洋画科選科予科へ入学しており、「漁夫」は在学中に作成した自画自刻自摺の木版画でした。
新進気鋭の版画家として注目された山本鼎は石井柏亭、森田恒友と共に美術文芸雑誌『方寸』を創刊し創作版画の認知を促進させます。その流れは恩地孝四郎へと引き継がれ、大正3年(1914)には自画自刻の木版画と詩歌の雑誌『月映』が刊行されてます。なお、なお創作版画の草創期であった当時は、描く画家の意図さえ反映されていれば他刻他摺であってもオリジナル作品として認められていました。
大正7年(1918)には山本鼎・恩地孝四郎・戸張孤雁・織田一磨らによって日本で初めての版画家集団である日本創作版画協会が設立されます。そうした活動の結果、昭和2年(1927)には帝国美術院展覧会(現在の日展)において第2部(西洋画)のなかに創作版画が加わりました。さらに戦後、現代美術の国際美術展覧会であるヴェネツィア・ビエンナーレの版画部門において棟方志功と池田満寿夫が最高賞を獲得したことで版画の美術的名声は一気に高まり、現代美術では創作版画という名称はほとんど使われなくなっています。
創作版画ほか新版画や錦絵など木版画に関する紙もの・古書の買取強化中!
愛書館中川書房では創作版画の作品や専門雑誌、版画制作に関する専門書など創作版画ほか新版画や錦絵といった木版画に関する紙ものや古書の出張買取を承っております。戦前の作品だけでなく、江戸時代に摺られた浮世絵・錦絵などもお気軽にご相談ください。
【買取事例】
「東山魁夷『木版画集 京洛春秋 春夏三撰』の古書を出張買取しました」
「歌川国芳ほか合戦絵や武者絵の浮世絵・錦絵を出張買取いたしました」
「川瀬巴水ほか新版画や創作版画といった木版画を出張買取いたしました」
作品名:湖畔の雨(松江)
著者:川瀬巴水
出版社:渡辺版画
発行年:昭和7年(1932)
『創作版画 艶姿二十四考』『創作版画 THE MODERN JAPANESE PRINT』『創作版画 京洛三十題』『鑑賞資料創作版画集』『創作版画と版画の作り方』など、お手元に気になる本がありましたらお気軽にご相談ください。
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カテゴリ:取扱書籍 > 美術・建築・写真など
2020年4月24日
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