『古書の街』神田神保町の古本屋・愛書館中川書房の古本・古書買取サイト

取扱書籍 古典籍・全集・各種学術専門書から文庫本まで誠実買取

和田誠『表紙はうたう 』ほか美術・デザイン関係の古本買取いたします

愛書館中川書房では『表紙はうたう ~和田誠・週刊文春のカヴァー・イラストレーション~』ほか、デザイン・美術に関する古本を買取りしております。

書名   : 表紙はうたう ~和田誠・週刊文春のカヴァー・イラストレーション~
書名:表紙はうたう ~和田誠・週刊文春のカヴァー・イラストレーション~
著者:和田誠
出版社:文芸春秋
発行年:平成20年(2008)

「イラストレーション」や「イラストレーター」という言葉は日本では1960年代以降に広く知られ使われるようになりました。それは「東京イラストレーターズ・クラブ」の結成や雑誌『話の特集』などの影響がきっかけとされており、そのイラストレーション界の中心にいたのがイラストレーター・グラフィックデザイナー・エッセイスト・映画監督と多才なクリエイターである和田誠です。
『週刊文春』の表紙や村上春樹の『アフターダーク』、その他にも三谷幸喜や阿川佐和子などの作品の装丁・挿絵、たばこのパッケージ、『ゴールデン洋画劇場』のオープニングタイトルなどを手掛けており、どこかで一度は目にしている作品ばかりと言えます。

1936年に大阪に生まれた和田誠は幼少期から絵を描くことが得意でした。以前、世田谷区での買取りの際に『ORION 2』という小冊子を発見いたしました。これは1949年、和田誠が6年生のときに限定100部で刷られた詩集です。和田誠の出身校、世田谷区立代沢小学校では「ORION CLUB」という詩のクラブを作っていたそうです。「カット・和田誠」とあるように本文・奥付にある版画は和田誠が手掛けたものです。当店で商品として販売することも考えましたが、貴重な思い出の品ということもありご本人の事務所に連絡させていただきお譲りいたしました。


のちに高校生の時に見た「世界のポスター展」に感銘を受け、ポスターを描く人になりたいと多摩美術大学図案科(現在のデザイン科)に入学します。日本のグラフィック・デザイナーの先駆者ともいえる山名文夫が教授を務めており大きな影響を受けたとされています。1957年、在学中に当時グラフィック・デザイナーの登竜門と言われていた日本宣伝美術会の一般公募の部で初めて応募した「夜のマルグリット」で日宣美賞を受賞します。

大学卒業後は、田中一光や細谷巖など当時すでに活躍していたデザイナーたちが在籍していた広告制作プロダクション「ライトパブリシティ」に入社します。その年に新商品のたばこ「ハイライト」のパッケージデザインコンペに応募し入選、採用されることとなります。その後は「ピース」の雑誌広告を手掛け、キャッチコピーと一緒に描かれたひとコマ漫画的なイラストレーションは多くの読者に親しまれました。
しかし「イラストレーション」や「イラストレーター」という言葉や職業はあまり浸透していなかったことから、宇野亞喜良・横尾忠則・灘本唯人・長新太・伊坂芳太郎らとともに「東京イラストレーターズ・クラブ」を結成し、展覧会開催・年鑑の出版・雑誌などにイラストレーターの名前を載せるなど、イラストレーションの知名度を上げるべく様々な活動を行ってアピールしていきました。

1968年にライトパブリシティを退社、独立しフリーランスとして雑誌や書籍の挿絵や装丁、音楽や演劇のジャケットやポスターといった幅広い分野で作品を作っていきます。
1977年からは『週刊文春』の表紙を担当し、40周年を迎えた昨年2017年7月20日号でその表紙の数が2000枚になったことでも話題となりました。
その他、谷川俊太郎・星新一・丸谷才一やアメリカの小説家カート・ヴォネガットといった国内外問わず数多くの作品の装丁や挿絵を手掛けています。また映画好きなことでも知られており、映画をテーマとしたエッセイや対談集なども多数出版しています。さらには自身でメガホンをとり『麻雀放浪記』『快盗ルビイ』といった監督作品も手掛けています。

現在までに、文藝春秋漫画賞受賞・講談社出版文化賞(ブックデザイン部門・さしえ部門)・毎日デザイン賞のほか、報知映画賞新人賞受賞・ブルーリボン賞など数々の賞を受賞しています。温かみのある色合いかつ独特なタッチでユーモラスな和田誠のイラストは唯一無二のものと言え、多くの人から愛されています。

また、音響効果の創始者とされ「築地小劇場」の創立メンバーの1人でもある和田精を父に持ち、妻は「レミパン」で知られる料理愛好家の平野レミ、長男はロックバンドのボーカル和田唱、さらにその妻は女優の上野樹里という華麗な家族構成も有名です。

多岐に渡る和田誠の作品は蒐集家や愛好家から需要があります

イラストレーション集『装幀パレード』『SF大会』『CMくらぶ』『肖像画集 PEOPLE』『モノクローム作品集 Black & White in Wadaland』『カラー作品集 Coloring in Wadaland』『ポスター集 Posters in Wadaland』『シネマ画集』といった作品集や画集はもちろん、『にっぽんほら話』『お楽しみはこれからだ 映画の名セリフ』『わたくし大画報』『きなきな族からの脱出』『ぼくが映画ファンだった頃』『句集 白い嘘』などの著作も多数出版しています。
その他にも挿絵を手掛けた書籍『きまぐれロボット』(星新一)『金田一耕助の冒険』(横溝正史)『探偵たちよ、スパイたちよ』(丸谷才一)『気まずい二人』(三谷幸喜)、さらには翻訳を担当した『オフ・オフ・マザー・グース』『虹の彼方の殺人』劇団四季の『クレイジー・フォー・ユー』(訳詞)など、様々な作品を残しています。

『表紙はうたう ~和田誠・週刊文春のカヴァー・イラストレーション~』は『週刊文春』創刊50周年を記念して刊行されたエッセイ・画集。和田誠が『週刊文春』の表紙を1977年から描くようになってから2008年までの31年間、そのすべての1500点を超える表紙が収録されています。本人の作品解説付。

 和田誠などデザイン・美術に関する古本の買取強化中!

愛書館中川書房では『イラストレーター10 オリジナル木版画集』『17のこもりうた』『花とひみつ 星新一・和田誠 私家版』『私家版絵本ボックス 全7冊』『12人のグラフィックデザイナー 全3冊』『寺山修司歌集 血と麦(デザイン・和田誠)』といった和田誠に関する古本のほか、『山名文夫・イラストレーション作品集』『宇野亜喜良の世界 失楽園の妖精たち』『横尾忠則グラフィック大全』『日本民話グラフィック』などイラストやデザインといった美術に関する古本の出張買取を承っております。お手元に気になる本がございましたらお気軽にご相談ください。
【古本出張買取専用フリーダイヤル 0120-489-544】

カテゴリ:取扱書籍 > 美術・建築・写真など

このページのTOPへこのページのTOPへ

専用フリーダイヤル 0120-489-544

※電話・メール相談の前に必ずこちらからご利用方法をご確認ください。
※一部商品において、お引取り等が出来ない商品もございますことをご了承ください。