川田喜久治『地図 The Map』など写真集の古本を出張買取いたします

愛書館中川書房では、川田喜久治の写真集『地図 The Map』ほか写真やカメラに関する古本を買取りしております。

書名：地図 The Map
著者：川田喜久治
出版社：美術出版社
発行年：昭和40年（1965）
備考：別刷「MAP 大江健三郎」付

『地図』と一緒に買取りさせていただいた写真集などの書籍については「『フォトシリーズ 映像の現代』ほか写真関係の古本など大量出張買取」にてご紹介しております。

川田喜久治ほか写真・カメラ関係の書籍は愛好家などから需要があります

川田喜久治は戦後日本を代表する写真家として知られている人物です。現在もInstagramに毎日写真を投稿するなど精力的に活動を続けています。
昭和8年（1933）に茨城県土浦市に生まれた川田喜久治は高校卒業時に遊びに行った伊豆長岡温泉の芸者をモデルに写真を撮影し、土門拳と木村伊兵衛が審査員を務める『カメラ』に応募します。この写真は特選を獲得しており、立教大学経済学部経済学科に入学後は写真部に在籍しました。
大学卒業後は新潮社へ入社、昭和31年（1956）2月に創刊された雑誌『週刊新潮』のグラビア撮影を担当します。翌年には写真評論家である福島辰夫による企画展「第1回『10人の眼』展」に石元泰博・東松照明・奈良原一高・細江英公・佐藤明・丹野章などとともに参加したほか、日本写真家協会の会員にもなりました。
昭和34年（1959）に新潮社を退社してフリーのカメラマンになると、第五福竜丸（米軍による水爆実験「キャッスル作戦」に巻き込まれて被爆した漁船）を取材した作品を展示した個展「海」を開催します。また、第1回『10人の眼』展をきっかけに交流を持った若手写真家（佐藤明・丹野章・東松照明・奈良原一高・細江英公）とセルフ・エイジェンシー・写真家集団「VIVO」を結成しました。当時の日本写真界は土門拳や木村伊兵衛を中心に「リアリズム写真」が勢力を誇っており、「VIVO」はそれに対抗して私的・主観的な写真表現を指向した集団です。2年後には解散してしまいますが、所属メンバーは誰もが写真家として活躍を続けました。
川田喜久治については「川田喜久治 世界劇場ほか写真関係の古本買取いたします」でも詳しくご紹介しています。

川田喜久治の作品は黒を基調とした力強い表現が多いのが特徴です。刊行された写真集は『地図 The Map』『聖なる世界』『世界劇場 The Globe Theater』『ラスト・コスモロジー』『ルードヴィヒII世の城』などがあります。
買取りさせていただいた『地図 The Map』は川田喜久治の第一作目となる写真集です。昭和36年（1961）に開催された個展「地図」で展示された作品が収録されています。全てのページが観音開きになっており、原爆ドームの天井のシミ、神風特別攻撃隊員の親に送った遺書や肖像、オブジェと化した要塞、激しく踏みにじられた国旗、などの写真作品を見ることができます。『地図 The Map』は戦後日本写真史における金字塔的作品として評価され、川田喜久治の最高傑作と評されています。

【当店取扱書籍】

書名：ルードヴィヒⅡ世の城 ＜ソノラマ写真選書 24＞
著者：川田喜久治
出版社：朝日ソノラマ
発行年：昭和54年（1979）

川田喜久治ほか写真・カメラに関する古本の買取強化中！

愛書館中川書房では川田喜久治・石元泰博・東松照明・奈良原一高・細江英公・土門拳・木村伊兵衛といった写真家の作品集など写真・カメラに関する古本の出張買取を承っております。

【買取事例】
「写真家旧蔵の細江英公やサルガドなど写真関連の古書を出張買取致しました」
「奈良原一高写真集 時空の鏡ほか写真関係の古本を出張買取しました」

書名：時空の鏡
著者：奈良原一高
出版社：新潮社
発行年：平成16年（2004）

『映像の現代 全10冊』『写真ワークショップ 全8冊』、石元泰博『教王護国寺蔵伝真言院 両界曼荼羅』、土門拳『ヒロシマ HIROSHIMA』、木村伊兵衛『王道楽土』、名取洋之助・木村伊兵衛・堀野正雄ほか『日本 NIPPON』などお手元に気になる本がありましたらお気軽にご相談ください。
【古本出張買取専用フリーダイヤル　0120-489-544】

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