『古書の街』神田神保町の古本屋・愛書館中川書房の古本・古書買取サイト
「第58回東京名物神田古本まつり」の準備から撤収までをレポート!
当店も参加させていただいた「第58回東京名物神田古本まつり」が無事に終了いたしました。台風の影響で中止になってしまった日もありましたが、今年も沢山のお客様がご来場くださり、大盛況のまま終了となりました。ご来場くださった皆様、本当にありがとうございました。
神田古本まつりは毎年10月後半から11月頭のうち10日間にわたって開催される神田古書店連盟の最大行事です。今年は10月27日(金)から11月5日(日)に催されました。神田神保町の古本屋を中心として古書組合に所属している近郊の古本屋が靖国通り歩道や神田神保町交差点などにワゴンを出し、神田神保町古書店街に「本の回廊」が現れる「青空古本市」は毎年恒例のメインイベントとして人気を博しています。愛書館中川書房では、例年通り神田神保町本店での店舗営業と店頭での古本大量陳列、神田神保町交差点の岩波会場ど真ん中の赤い看板の下に出店したほか、今年は靖国通り沿い(一誠堂書店様前)にも出店させていただきました。
今回は第58回東京名物神田古本まつりの準備から撤収までの様子をご紹介いたします。
愛書館中川書房では毎年10月上旬頃から棚に並べる古本の選出や値付けなど神田古本まつりに向けての準備を始めています。初日が近づくにつれ、今年もいよいよ神田神保町が大いに賑わう時期がやってきたのだなとそわそわしてきます。
神田神保町交差点に出現する岩波会場の設営は初日の数日前に行われ、今年は24日(火)に設置されました。靖国通り沿い歩道の書棚たちも業者の方々によってどんどん設置されていきます。
そして神田古本まつり開催前日の朝には写真のように台が完成しています。岩波会場には書棚がないので、各古書店で工夫を凝らした書棚の設置を行っていきます。ご来場くださったお客様が見やすい棚を作るため、毎年試行錯誤しながら書棚にする木箱を積み、全集などのセットものを置いています。なお今年は開催前々日に雨が降ったため、棚や台に残っていた雨水のふき取りも丁寧に行いました。
棚と台が乾けばいよいよ古本を並べる作業が始まります!まずは今年初めてとなる靖国通り沿い歩道の設営から始めました。こちらは古書明日さんと一緒の出店で、手前の3列に愛書館中川書房、奥の3列に古書明日さんの本が並びます。岩波書店から出版されている『新日本古典文学大系』など国文学関係や、歴史・宗教・哲学関係の古本を中心に陳列していきました。
靖国通り沿い歩道の設営が終わるころには他の古書店さんも着々と準備が進んでおり、早いところでは設営が完了し、本が汚れたり濡れたりしないようにブルーシートもかけ終わっている古書店さんもいました。
また、お昼近くになり神保町が賑わってくると作業中の書棚を覗きこむ通行人の方もいらっしゃり、「こちらは明日からなので本日はご購入いただけません」と声をかける古書店員さんの姿もちらほらと見かけました。
愛書館中川書房では、神田古本まつりに向けて外の会場だけでなく神田神保町本店の店内・店頭の古本も気合を入れて準備しています。今年は岩波会場の設営と同時進行で店内・店頭の古本の入替を行いました。
店内には岩波文庫・講談社学術文庫・ちくま文庫・ちくま学芸文庫を中心に文庫本を大量追加しました。普段は書棚前の平台に置いている文庫本は1列ですが、こちらを2列に増やしたり、事典類や単行本サイズの全集も入っている移動式ワゴンの中身を全て平凡社ライブラリーや文庫本のセットものに入れ替えるなど、お客様からの人気の高い文庫本の品ぞろえ・陳列を充実させました。また、普段はちくま文庫・中公文庫などが入っている棚の前に置いているワゴンを別の場所へ移動し、店内でたくさんのお客様が本を探されている場合でも通行しやすいように変更しました。
店頭では、まず普段も設置している木箱やワゴンの中身を全て神田古本まつり用の古本に入れ替えました。紐で縛ってある単行本を1本ずつほどき、四六版サイズの単行本と菊版サイズの単行本がごちゃごちゃにならないように気を付けながら並べていきます。こちらが終わったら、次は神田古本まつり限定で設置するステンレスの棚にもどんどん単行本を入れていきます。
店頭の準備は日が暮れた頃に終了。時間はかかってしまいましたが、その分充実した内容になりました。
そしていよいよ第58回東京名物神田古本まつりの初日に。開始時間の10:00になる前に外の会場のブルーシートを取り外し、降ろしていた一部の木箱や全集などを積み上げ、調整を行います。
10:00からはオープニングセレモニーが催され、ついに第58回東京名物神田古本まつりがスタート!
10日間にわたる神田古本まつりの開催期間中、神田神保町の古書店街はたくさんのお客様で賑わいました。
10月28日(土)と29日(日)は台風の影響で雨が降ったため外の会場は閉めてしまいましたが、28日は神田古本まつり期間中の最初の休日ということもあり、足元の悪い中でも好みの古本を求めてたくさんのお客様がご来店くださいました。
また、神田古本まつり後半の3連休(11月3日~5日)はすずらん通り・さくら通り・神保町三井ビルディング公開空地を会場とした「第27回神保町ブックフェスティバル」も開催され、神田神保町周辺は大いににぎわいました。
そうして10日間はあっという間に過ぎ、11月5日(日)の18:00に第58回東京名物神田古本まつりは終了、撤収作業が始まります。各書店ごとに陳列していた古本を紐で縛って運び出すなどの撤収を行い、業者の方々が書棚・台・骨組みなどを解体していきます。数時間前までお客様で賑わっていた靖国通り周辺は金属の響く音以外、すっかり静かになりました。
おかげさまで10日間の会期中は大勢のお客様にご来場・ご来店いただきました。今年も神田古本まつりを無事に終えることができ、お客様やご協力くださった各業者様に感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
また来秋、第59回東京名物神田古本まつりでお会いしましょう!
カテゴリ:神田古本まつり
2017年11月9日
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