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東京都港区にて展覧会「六本木開館10周年記念展 フランス宮廷の磁器 セーヴル、創造の300年」が開催されます。

11月22日(水)よりサントリー美術館(東京都港区赤坂)にて「六本木開館10周年記念展 フランス宮廷の磁器 セーヴル、創造の300年」が開催されます。

六本木開館10周年記念展 フランス宮廷の磁器 セーヴル、創造の300年

会場:サントリー美術館(東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア3階)
会期:2017年11月22日(水)~2018年1月28日(日)
休館日:11・12月の火曜日、年末年始(12月30日~1月1日)
開館時間:10:00~18:00(金・土は~20:00) ※最終入館は閉館30分前
入館料:一般1300円 高校・大学生1000円 中学生以下無料

フランスの北部、パリの近郊に位置するセーヴルで生産される磁器のことをセーヴル焼といいます。セーヴルにおいて磁器(セーヴル焼)は主要な産業であり、セーヴルといえばセーヴル焼が連想されるほど有名な磁器です。
セーヴルに磁器製作所ができたのはブルボン朝第4代のフランス国王ルイ15世の治世にあたる1756年です。もともとは軟質磁器の製作所として1740年に設立されたヴァンセンヌ製作所へルイ15世とその公妾であったポンパドゥール夫人(ジャンヌ=アントワネット・ポワソン)が出資を行い、規模を拡大したことでパリとヴェルサイユの中間に位置するセーヴルへ移転して王立磁器製作所になりました。セーヴルは夫人の居城であるベルヴュー城にも近く、この製作所がもともと目標としていたマイセン(ドイツ)の硬質磁器の模倣もポンパドゥール夫人が磁器に興味を示したことで夫人好みの独自のスタイルが創出されることになります。宮廷の彫刻家や画家たちが洗練された形や絵柄を提案し、セーヴルの技術者たちが磁器の上に実現することで作り出されたセーヴル磁器は、またたく間にフランスだけでなくヨーロッパの王侯貴族を虜にしました。そして1770年に硬質磁器の製作に成功してからはセーヴル磁器の特徴でもある庭園や子どもを主題にした作品が生まれたほか、よりリアルな絵画表現をするために色絵具の新色が数多く開発されました。酸化コバルトを顔料とした濃紺色の「ブリュ・ド・ロワ」(国王の青)と中国の彩釉の影響を受けた「ポンパドゥールの薔薇色」と呼ばれる釉薬(器の表面にかける薬品)が生まれたのもこの時期です。
そうして中国陶磁器への憧れやマイセン風からも脱却し、フランス独自の磁器芸術として歩み始めたセーヴル磁器ですが、フランス革命によってセーヴル窯が破壊されたことで一度は閉窯してしまいます。しかしナポレオン1世によって再興され、1824年には国立セーヴル陶磁器製作所が作られました。その後は所長のアレクサンドル・ブロンニャールによって形・装飾の一新、画期的な製造技術を導入などが行われたことで、製作所は黄金期に突入します。以後、セーヴル磁器製作所ではアール・ヌーヴォー様式やアール・デコ様式などの美術様式の影響を受けることで、時代に合わせて形や装飾が変化していきます。アール・ヌーヴォー様式を採用した時期には滑らかな曲線のフォルムと植物を主要なモチーフとした図案、アール・デコ様式を採用した時期には直線的なデザインと幾何学的な装飾が特徴の磁器が生み出されました。そして様式の変化と共に、色彩や質感も洗練されていきました1900年に開催されたパリ万国博覧会ではヨーロッパ各国だけでなく日本・中国の作品も一堂に会したことで、技術と芸術性について大きな刺激を受けています。
1960年代以降は歴代の名品の復刻を続ける一方、著名な芸術家を招くことでさらに魅力的な磁器芸術を創出することにも力を注いでいます。この方針は現在まで受け継がれ、今日まで様々な芸術家がセーヴルに新たな着想をもたらしています。

今回サントリー美術館で開催される展覧会「六本木開館10周年記念展 フランス宮廷の磁器 セーヴル、創造の300年」は2010年に国立セーヴル磁器製作所と国立セーヴル陶磁美術館が統合してできた組織「セーヴル陶磁都市」による企画です。陶芸専門の美術館として5万5千点以上の磁器が所蔵されている「セーヴル陶磁都市」の名品・優品を厳選し、それらの作品とともにおよそ300年にわたるセーヴル磁器の軌跡が紹介される予定です。この展覧会は王の磁器として愛された18世紀、製作所の黄金期である19世紀、アール・ヌーヴォーとアール・デコによる影響を受けた20世紀、そして現代の芸術家と協力してきた1960年代から現在までにそれぞれ焦点を当てた全4章で構成されています。

〈展示作品〉
「パーヴェル・ペトロヴィチのティーセット」
「マリー・アントワネットのための乳房のボウル」
「デザート皿《将校デュプレシの戦闘と死》」
「ゴールデン・スピリット」草間弥生    ほか

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