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カンディンスキー展 図録ほか、美術関係の古本買取いたします。
愛書館中川書房では『カンディンスキー展 図録』ほか、美術に関する古本を買取りしております。
書名:カンディンスキー展 図録
著者:東京国立近代美術館編
出版社:NHK/東京国立近代美術館
発行年:平成14年(2002)
画家で純粋抽象絵画の理論の創始者として知られているワシリー・カンディンスキーは1866年モスクワに生まれます。大学では政治経済・法律を学び卒業後は教職に就きますが、フランス美術展で抽象絵画の原点とも言われるモネの作品『積みわら』を見て感銘を受け、ミュンヘンへ移住し画家を目指します。モネの影響からカンディンスキーは画家になったばかりの頃は風景画を描いており、そこから次第に抽象的な絵画へと作風を変えていきました。
カンディンスキーは1902年にはベルリン分離派展に、1904年からはパリの美術展覧会サロン・ドートンヌにも出品するようになります。1909年には表現主義の芸術家グループ「ミュンヘン新芸術家協会」を設立し初代理事を務めますが、協会内の保守勢力から抽象化するカンディンスキーの作品に対し不満の声が上がったことから脱退、フランツ・マルクと共に芸術家グループ「青騎士」を結成することとなります。
「青騎士」の活動は1212年~1914年の約3年と短い期間ではありましたが、現代芸術の先駆けとなったと言え、後世に与えた影響は大きいものだと考えられます。この間にカンディンスキーは著書『芸術における精神的なもの』を発表し、「人間は芸術を通して結びつけられる内的・外的現実体験を持っている」ということを「内的必然性」と呼び、「芸術作品は内側から見る者に語りかけ、見る者はその声を聴かなければいけない」と訴えました。こうしてカンディンスキーは抽象表現主義の創始者として世に知られていきました。また、カンディンスキーの精神的表現とも言える代表的な作品『コンポジション』シリーズは1910年~1913年に描かれました。
1922年ドイツに戻ったカンディンスキーは工芸・写真・デザイン・建築・美術などの総合的な教育を行った世界初の美術学校である「バウハウス」で教官を務め、芸術初心者向けの基礎から高度な美術理論まで多岐に渡った授業を行ないました。1933年にナチス・ドイツによってバウハウスが閉鎖した後はフランスへ渡りフランス国籍を取得します。最も重要な前衛美術家の1人として地位を確立するも、1944年パリ郊外で78年の生涯を閉じました。
カンディンスキーの作品・著書は愛好家・蒐集家から需要があります。
カンディンスキーの代表作は『コンポジション』シリーズのほかに『青騎士』『馬上の二人』『塔のある風景』『モスクワ』『黒い線』『複数のなかのひとつの像』などがあります。著作では『点と線から面へ』『出会い 書簡・写真・絵画・記録』、また『カンディンスキー研究』『カンディンスキーとわたし』『カンディンスキー 抽象絵画と神秘思想』など関連書籍も多数出版されています。
『カンディンスキー展 図録』は2002年、東京国立近代美術館・京都国立近代美術館・福岡市美術館で開催された展覧会の図録です。ロシア連邦内美術館12館と旧ソ連諸国の美術館2館に所蔵されている作品およそ80点によって構成された展覧会で、その作品はほとんどが日本初公開となりました。なかなか見ることのできない重要作品をはじめとする出品リストや、カンディンスキーの年譜を見ることができる1冊となっています。
一般的に何が描いてあるか分からない、難しいなどと思われることの多い抽象絵画ですが、繊細かつ強烈な色彩やフォルムで描かれたカンディンスキーの作品は今もなお多くの人を魅了し、愛好家・蒐集家も国内外問わずいらっしゃいます。
カンディンスキーほか西洋美術に関する古本の買取強化中!
愛書館中川書房では『カンディンスキー カタログ・レゾネ』『カンディンスキー著作集 全4冊』『バウハウス叢書 全16冊』『青騎士の誕生 カンディンスキーの舞台芸術』といったカンディンスキーに関する古本のほか、『超現実主義と絵画』『抽象芸術』『PAUL KLEE 全9冊』『ピカソ 「ゲルニカ」の素描』『マルセル・デュシャン語録』など西洋美術に関する古本の出張買取を承っております。お手元に気になる本がありましたらお気軽にご相談ください。
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カテゴリ:取扱書籍 > 美術・建築・写真など
2009年3月26日
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