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東京都世田谷区にて展覧会「澁澤龍彦 ドラコニアの地平」が開催されます。
10月7日(土)より世田谷文学館(東京都世田谷区南烏山)にて「澁澤龍彦 ドラコニアの地平」が開催されます。
澁澤龍彦 ドラコニアの地平
会場:世田谷文学館(東京都世田谷区南烏山1-10-10)
会期:10月7日(土)~12月17日(日)
休館日:毎週月曜日 ※10月9日は開館、翌10日は休館
開館時間:10:00~18:00(最終入館17:30まで)
入館料:一般800円 65歳以上・大学・高校生600円
小・中学生300円 障害者手帳をお持ちの方400円
澁澤龍彥(1928-1987)はフランス文学者や評論家としての側面も持つ日本の小説家です。翻訳・評論・随筆・小説など様々な分野の作品を数多くを執筆しました。一般的には、フランス革命期の貴族であり『ジュスティーヌあるいは美徳の不幸』『ジュリエット物語あるいは悪徳の栄え』などで有名な小説家マルキ・ド・サドの作品を翻訳し、彼を日本に紹介した人物として知られています。修道院で敬虔な女性として育てられた少女・ジュリエットが性欲と悪逆の限りを尽くした人生を描いた小説『ジュリエット物語あるいは悪徳の栄え』を翻訳した『悪徳の栄え・続』は作中の性的表現や可虐性が問題となり、わいせつ物頒布等の罪で澁澤と現代思潮社社長が起訴、裁判にまで発展しました。これは「悪徳の栄え事件」といわれ、最終的に澁澤たちは有罪判決を受けます。しかし法廷では芸術性とわいせつ性の境界について議論がなされ、思想の根源的自由という点にも焦点が当てられるなど、高次な論争であったことが現代思潮社編集部による『サド裁判』に記されています。
また、澁澤龍彥は西洋の文化や歴史について深い見識を持っており、フランス文学の翻訳だけでなく、歴史の裏側を描いたエッセイなどでも名を馳せました。『快楽主義の哲学』『夢の宇宙誌』『マルジナリア』『サド復活』などのエッセイ集は澁澤の思想について深く知ることができる著作です。晩年には『ねむり姫』『高丘親王航海記』『唐草物語』『うつろ舟』など、エロスや幻想、倒錯といった人間の本質的な一面を美しい文体で描いた小説も発表しました。幻想的な独特の世界観をもつ澁澤龍彥は、現在も人気の高い作家です。
今回開催される展覧会「澁澤龍彦 ドラコニアの地平」では没後30年を迎える奇想の作家、澁澤龍彦の背景と博物誌的世界の魅力が紹介され、彼の表現活動の背景と博物誌的世界の魅力に迫っています。代表作である小説『高丘親王航海記』やエッセー集『夢の宇宙誌』などの草稿・原稿・創作メモ類の自筆資料が300点以上展示されるほか、愛蔵していた美術品・オブジェ、和洋の蔵書などをじっくりと目にすることができます。
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カテゴリ:即売会・展覧会情報
2017年9月28日
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